しおりんのりんりん日和

100万回だって生きたい女の子の毎日…

宙ぶらりんになったままの言葉たち

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星新一を私がちゃんと知っていることを結局伝えられていないな。

なぜなら、私は世にも奇妙な物語が好きだから。

 

ちょっと前にあった、一瞬の恋のお話。

 

 

人は、口で話している時には話が飛び飛びになりがちだよね。

 

星新一って知ってる?」

「え?う、うん。」

「今知らないって顔したよ。」

「え?た、多分知ってると思う。」

「読んだことある?」

「え?読んだこと?ない。」(今完全に星野仙一思い浮かべてたわ。星新一って誰だっけ。)

「それ知ってるって言わないよ。」

 

「お待たせしました天ぷらそばです」

 

「あ、ここの天ぷらそばね…」

 

 

そうやって、話したかったことが宙ぶらりんなまま話が終わってしまう場面が、生きている間に何度もあるだろう。

どうしてそんな話になったんだっけ。

あの人は何が言いたかったんだろう。

 

あの話の続きを言えなかったな、聞けなかったなと思った時に、

「ねえ、あの話さ」

ってすぐに言えるのは、ずごく幸せなことなんだろうな。

 

私も星新一は好き。

読んだことはないのだけれど、世にも奇妙な物語が好きだから。

 

あなたは、きっとまたすぐ会える気がするよと言ったけど、もしその日が来たら、必ず最初にそのことを伝えようと思う。

 

それから、あのシャンプーの質がすごく悪かったこととか、

ボディークリームの香りがすごく良くて、あの香りのまま仕事に行ったの?とか、

帰りの大江戸線で、癖で向きを間違えたこととか、

あのアイスは溶けても冷凍庫に入れれば元どおりになって、美味しく食べられたこととか、

一人でもらったおもちゃで遊んで楽しかったのに虚しかったこととか、

炭酸水が嫌いなのに、部屋の冷蔵庫にゲロルシュタイナーが入っていることとか、

最後のメッセージは失敗したなと思っていることとか、

なんだか口調があなたに似てしまった気がすることとか、

この前よりもあなたのことがわかった気がするのに、あなた自身のことはすっかり忘れてしまっていたこととか、

本は全く読み進めていないし、なんなら初詣の神社で火の中に投げ込んでしまおうかと思ったこととか、(そんな気持ちになることがわかっていたから、実家に本を持ち帰らなかったこととか)、

温泉とイチゴ狩りはどうなったの?って話とか、

よく考えて見ると、言わないといけないことはたくさんあるなあ

 

きっとまた一つ二つ、いや四つ五つくらいは話せないまま忘れてしまうんだろう。

でも、忘れてしまっても、この次は、

「あ、次に会った時に聞こう」

もしかしたら、

「今聞こう」

って簡単に行動に移せる距離にいられたらいいなと思います。

 

5度目であなたのことが理解したいと思うくらい好きになったら、もうずっと離れたくない

だっけ?

今は何度目なのかな。まだ2度目くらい?

私たちは大人すぎるのかな?

そして答えを急ぎすぎるのかな?

よくわからないけど、次はもう少し素の私で会いに行こうと思います。

 

わからないことはわからないというし、

つまらないことにはつまらないというし、

それ性格悪いよと思ったらちゃんと指摘します。

 

いつか、そんな機会がまたくればね。