水道水は蒸発しながらキムチクッパへと変身を遂げる。高級タワマンに住む貧乏女のリアル
高級タワマンに住むしおりんの貧乏くさいリアルについて。
しおりんはタワマンに住んでいる。
一応高級マンションというくくりらしい。
ただ、しおりんの部屋のお値段は大して高級ではないし、中の低層階の、タワマンカーストでいえばかなり低い方に位置しているお部屋の住人です。
アドレス、タワマン、階数をいうと、すごい!とみんなに言われるけど、正直そうでもない。
引っ越してきて1時間で、ああ、こんなもんかという気持ちになったし。
上を見たらきりがないんだけど、やっぱりベイエリアと呼ばれるタワマンの40階以上の部屋に住むのが理想なわけで。
まあそんなわけで、はたから見れば、若いのにお金を持っている女の子と思う人もたくさんいるだろう。
確かに不自由したことはないが、圧倒的に稼いでいるのかと言われればそうでもない。
引きこもりがちで、住空間をものすごく大事にしているので、家くらいにしかお金をかけるところがないのだ。
買い物の時も、5軒くらいのスーパーを回って、一番安いものを買う。
エアコンは一切使わない。
それくらい倹約家である。
というかもはやケチのレベルである。
ある日、パスタを茹でた。
パスタというのはどうしてああも水を使わなくてはならないのか。
捨ててしまうのに。
勿体無いので、私がパスタを茹でる時は500mlほどしかお湯を使わない。
500mlの水道水で茹で上げたパスタができた。
この塩水を今から捨てる?
勿体無い。
私はサラダの具材ストック用に、そのお湯で卵と鶏肉とマカロニを茹でた。
3つ同時にだ。
卵を他の食材と一緒に茹でるのは、衛生的にどうなんだという声もあるが、どうせ熱してしまうのだ。
卵についている菌は熱では死なない。
なんてウンチクも無視しておこう。
10分間しっかり茹でる。
これで3日分のおいしいサラダの具材が完成した。
サラダにはキノコソテーも必要だ。
キノコソテーはそこまでこだわった味付けはいらない。
なぜなら、サラダにはドレッシングをかけてしまうからだ。
油もしかない(もったいないからだ。)フライパンに切ったしめじを入れる。
しかしこのままだとくっついてカリカリのキノコになってしまう。
これではソテーではなくて、ただの焼きキノコだ。
先ほどの茹で汁にはまだ十分な量がある。
これをお玉1杯分入れると、いい感じにキノコがうるおってソテーっぽくなった。
申し訳程度に黒胡椒を振りかけたら完成だ。
さて、茹で汁はまだ残っている。
今夜の夕食はパスタなので、これ以上は何も作れない。
私は一旦冷蔵庫に茹で汁を入れて、夕食のパスタを食べた。
次の日、昨日の茹で汁の登場だ。
今日は以前買っておいて食べていなかったインスタントスープ春雨 キムチスープ味を食べる。
茹で汁に鶏肉、スープの素を入れて、お肉に火が通ったら春雨に注ぐ。
チーズをかけて3分待つ。
チーズによってピリ辛がちょっとマイルドになったおいしいスープの出来上がりだ。
食べ終わると、まだスープが残っている。
これも冷蔵庫行きだ。
さて、この日の夕食でパスタの茹で汁(だったもの)とは別れを告げようと思う。
茹で汁を取り出すと、そこにご飯を入れる。
そう、最後は雑炊なのだ。
茹で汁を1滴も残さず使い切るのは、これが最もいい方法なのだ。
ぐつぐつと煮えていく雑炊に卵とチーズを入れて完成だ。
食べ終わると、スープは無くなっていた。
これでいい。
ちなみに私はカレーうどんのつゆだって、しゃぶしゃぶのスープだってなんだってこれと同じことをする。
流しに鍋からお湯を捨てることはまずない。
タワマンに住んでいる人間が全員セレブな生活をしているかと言えば実はそうではない。
あなたよりよっぽどみみっちい生活をしている人間もたくさんいるはずだ。
ただ、1食2〜3万する食事も平気でする。
この辺りの矛盾は自分にも解せないのだが、つまり、お金をかけるべきところとかけたくないところの区別はいつも明確にしていますというお話でした。